【衝撃】日本のファンドマネージャー開示率が低い理由?

金融・マネー
Aru
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どうも!Aruです^^
本日は我々が投資をする上で、実際にお金を運用してもらうファンドマネージャーの開示率について解説していきます!

皆さんは、投資信託を購入するとき、みなさんはどんな基準で選んでいますか?
「運用成績」や「手数料」に注目する方は多いと思います。

しかし、本来もうひとつ大事な要素があることをご存知ですか。

それが 「誰が運用しているのか」=ファンドマネージャーの存在 です。

ファンドマネージャーは投資家の資金を実際に運用する“舵取り役”。
その人物の考え方や経験が、投資成果に大きな影響を与えます。

ところが日本では、このファンドマネージャーの情報開示が、国際的に見て非常に遅れているのです。


日本の開示率の現状

金融庁の資料によると、2020年時点で日本のファンドマネージャー開示率はわずか 約2%

近年になって改善は進んでいますが、それでも 2025年時点でようやく約1割(11%程度) にとどまっています。

一方で海外の状況はどうでしょうか。

  • 米国:ほぼ100%
  • 中国:96%
  • 英国:64%
  • オーストラリア:24%

と、日本との差は歴然です。

「誰に運用を任せているのか」が見える国と比べると、日本の投資信託は“顔の見えない運用”が多いのが現状となっています。

 〈参考〉
https://manekai.ameba.jp/other-investment/gofund/?utm_source=chatgpt.com

投資信託の運用担当者の氏名開示 日本1割・米国100% 運用成績に差も - 日本経済新聞
運用会社が投資信託の開示姿勢を転換している。これまで匿名が多かった運用担当者の氏名の開示に相次ぎ踏み切り、6月から日本生命保険の運用子会社も開示を始める。国内で氏名を開示している投信の比率は11%と2020年比で5倍になった。先行する米国や...


なぜ日本では開示率が低いのか?

では、そもそもなぜ日本のファンドマネージャー開示率は低いのでしょうか?

背景には、運用会社の文化や歴史、投資家の意識の違いなど、複数の要因が絡んでいます。

ここでは主に3つのポイントから解説します。

1. チーム運用の伝統

日本の大手運用会社は「チームで運用しています」と説明するケースが多く、個人名を前面に出す文化が弱い傾向があります。
これは、人事異動や退職などのリスクを避けるためでもあります。

2. 販売チャネル重視の歴史

日本では「どの銀行や証券会社で販売されているか」が重視され、ファンドマネージャー個人に関心が集まりにくい状況が長く続いてきました。

3. 投資家の意識の低さ

日本の多くの個人投資家は「誰が運用しているか」よりも「利回り」「コスト」に目を向けがちで、開示が求められる声が海外ほど強くありませんでした。

一歩で、欧米では、運用マネージャーの投資哲学や経歴を重視する文化が根付いており、個人名や運用方針の透明性が投資判断に直結します。


開示が少ないことで起こるリスク

では、開示率が低いことでどのようなリスクが起こるのでしょうか。

次の3つの視点で解説していきます。

1. 投資判断の材料不足

投資家は「運用方針」や「マネージャーの経験」を知る機会が少なく、判断基準が限られてしまいます。

2. 納得感や安心感の欠如

下落局面で「どんな考えの人が運用しているのか」が分からないと、不安になりやすくなります。

3. 長期投資の継続が難しくなる

信頼できる人物像が見えないと、値動きに振り回され、途中で解約してしまうリスクが高まります。


改善の兆しもある

近年は、独立系の運用会社(例:レオス・キャピタルワークス、コモンズ投信など)が積極的にマネージャーを公開し、YouTubeやセミナーで直接発信するようになってきました。

また、2025年にはニッセイアセットが大規模に開示を進め、業界全体の開示率が上がるきっかけとなりました。

金融庁も「透明性の向上」を求めており、今後は徐々に欧米並みに近づくことが期待されます。


投資家ができるチェックポイント

投資信託は「過去の利回り」や「手数料」だけでなく、「誰がどのような考えで運用しているのか」を理解することが重要です。ファンドマネージャーの情報を確認する際には、以下の点をチェックしてみましょう。

1. 運用担当者の氏名・経歴の開示状況

  • 公式サイトや運用報告書の確認
    運用会社の公式サイト、月次レポート、目論見書、運用報告書に、運用担当者の「氏名・経歴・担当ファンド」が明記されているか確認しましょう。
  • 経歴の詳細
    金融機関での経験年数、過去に担当したファンド、海外経験、専門分野(株式・債券・オルタナティブなど)など、実務経験の厚みを確認することで、そのファンドの強みやリスクを理解しやすくなります。
  • 人事異動の有無
    日本ではマネージャーが数年ごとに異動することも多いため、継続的に同じ人が運用しているかどうかもチェックポイントです。

2. マネージャーの考え方・発信内容

  • レポートやコメントの有無
    マネージャー自身が市況や運用方針について語っているかを確認します。文章だけでなく、動画配信(YouTubeなど)やセミナーでの発言も参考になります。
  • 投資哲学との一貫性
    短期的な市況に右往左往していないか、長期的な投資哲学を持ち一貫した説明をしているかに注目しましょう。
  • 透明性
    ファンドの下落時に「なぜそうなったのか」を丁寧に説明しているかどうかは、信頼性を判断する大きな要素です。

3. 自分の投資スタイルとの相性

  • 投資目的との一致
    自分が「長期的な資産形成を目的にしている」のか、「短期的にリターンを狙いたい」のかによって、適したファンドは異なります。
  • 運用方針の確認
    • 成長重視型 → 新興企業や海外株への積極投資を得意とするマネージャー
    • 安定重視型 → 債券やディフェンシブ銘柄中心で守りに強いマネージャー
    • バランス型 → 株式・債券・リートなど複数資産に分散するマネージャー
  • 過去の運用姿勢と比較
    ファンドの値動きとマネージャーの発言内容が一致しているかを確認することで、言行不一致を見抜くことができます。

4. その他のチェックポイント(補足)

  • 複数人制か個人制か
    チーム運用なのか、個人が主体的に判断しているのかを確認する。チーム制は安定性がある一方で、個人制は運用者の力量が結果に直結しやすい。
  • 受賞歴や外部評価
    モーニングスターやR&I(格付投資情報センター)などの外部機関による評価や受賞歴も参考になります。
  • 投資家向けイベントへの参加度
    投資家向けセミナーやオンラインイベントで積極的に発信しているマネージャーは、情報開示姿勢が強いといえます。


まとめ

いかがでしたか?本日の要点を以下にまとめます。

  • 日本のファンドマネージャー開示率は、依然として 約1割 と国際的に低水準
  • 背景には「チーム運用」「販売チャネル重視」といった文化的要因がある
  • しかし、独立系を中心に開示が広がりつつあり、投資家にとっては透明性が高まる流れ
  • 投信選びでは「運用成績」だけでなく、「誰が運用しているのか」に注目することが、長期的な安心投資につながる

投資をする際に、我々がお金を預けて「誰が」「どのように運用しているのか」について知ることが重要であると理解していただけ他かと思います。

投資は「数字を見る」だけでなく「人を視る」時代へ。

次のファンド選びの際には、ぜひファンドマネージャーの情報にも目を向けてみてください

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