
コアサテライト戦略?はじめて聞いたけどどんなもの?

資産形成をする上でとても重要な考え方になるので
詳しく見ていこう!
「インデックス投資だけで十分なのだろうか?」
近年、つみたてNISAやiDeCoの普及で、誰もが長期投資を始められる時代になりました。
しかし同時に、AI・半導体・再生医療など、新しい成長テーマが次々に登場しています。
市場が不安定な中でも安定的に資産を増やしたい。
けれども、チャンスは逃したくない。
そんな投資家の心理に応えるのが「コアサテライト戦略」です。
本記事では、その仕組み・効果・実践方法を、初心者にもわかるようにFP視点で解説します。
コアサテライト戦略とは?安定と成長を両立する投資法

コアサテライト戦略とは、資産全体を「コア」と「サテライト」に分けて運用する方法です。
- コア(Core):長期的に安定成長を目指す部分
→ 例:インデックスファンド、全世界株、債券ETF - サテライト(Satellite):高リターンを狙う攻めの部分
→ 例:AI、半導体、新興国、テーマ型ETF、個別株
もともとは米国の機関投資家が採用していた理論で、「市場平均を確実に取りながら、一部で上乗せリターンを狙う」ことを目的としています。
【イメージ例】
コア 80%(全世界株・S&P500)+ サテライト 20%(AI・新興国株・金)
こうすることで、安定性を保ちつつ成長機会を逃さない“ハイブリッド投資”が可能になります。
コアサテライト戦略のメリット・デメリット

では、実際にコアサテライト戦略のメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット①:リスクを抑えながらリターンを狙える
コア部分が安定的に市場平均を取るため、大暴落時にも大きく崩れにくくなります。
一方で、サテライト部分でテーマ株や成長株を組み込むことで、上昇局面の恩恵を受けられます。その分、トレードスキルを向上させる努力が必要です。
メリット②:心理的にブレにくい
人は含み損に弱いもの。
しかし、資産の大部分(コア)が守られていると、相場変動に対して冷静でいられます。
この「心理的安定」が長期投資の継続率を高めます。
メリット③:環境変化に柔軟対応できる
サテライト部分は10〜30%程度のため、市場テーマの変化に応じて入れ替えやすいのも特徴です。
そのため、損切りなどがやりやすく、資産配分を調整しやすいです。
次にデメリットを見ていきます。
デメリット①:管理・リバランスの手間がかかる
コアとサテライトの比率を維持するため、定期的にリバランスが必要です。
リバランスとは、相場の上昇下落により、崩れた資産配分(ポートフォリオ)を元の割合に調整することです。
特に、サテライト部分が暴騰・暴落するとバランスが崩れやすくなるため、自分がコントロールできる範囲でサテライトのポートフォリオ形成をしていく必要があります。
デメリット②:サテライト選定に知識が必要
「何を入れるか」によって成果が変わるため、テーマ選定には一定の情報収集力が求められます。
サテライトを行う際に必要になるのがトレードスキルです。
ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などの知識を少しずつ学び、相場を予測する力をコツコツつけていくことが負けないトレードに繋がります。
3. コアとサテライトの構成比:どのくらいが最適?
一般的な目安は以下の通りです。
| 投資スタイル | コア比率 | サテライト比率 | 特徴 |
| 安定型(初心者向け) | 90% | 10% | リスクを最小化。つみたてNISA中心。 |
| バランス型(中級者) | 80% | 20% | 成長性と安定性のバランス。 |
| 攻め型(上級者) | 70% | 30% | 高リターンを狙う。個別株やテーマ投資多め。 |
目安:コア7〜9割、サテライト1〜3割が一般的。
サテライト部分は「失っても精神的に耐えられる金額」に留めるのが鉄則です。
4. 実践ポートフォリオ例【初心者〜上級者】
次に実践的なポートフォリオの組み方の例を見ていきます。
初心者向け(安定重視)
- コア:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)80%
- サテライト:iFreeNEXT NASDAQ100、日経高配当ETFなど 20%
→ 積立NISAで自動化しつつ、サテライトで米国・日本の成長株に少額チャレンジ。
中級者向け(バランス重視)
- コア:S&P500(VOO)+ 国内債券ETF 80%
- サテライト:AI・半導体ETF(SOXX、SMH)+金ETF 20%
→ 攻守のバランスを取りつつ、テクノロジーとインフレ対策を両立。
上級者向け(積極運用)
- コア:全世界株(VT)+ 米国債券ETF(AGG) 70%
- サテライト:個別株(生成AI・再生医療・新興国)+暗号資産 30%
→ 高リスク・高リターンを狙うが、コアで常に基盤を維持。
5. コアサテライト戦略の実践ポイント

では実践を行う上で意識すると良い点はどこでしょうか。
① リバランスは「年1回」がおすすめ
値動きにより比率が崩れるため、年1回のリバランスで安定性を維持。
例:サテライトが増えすぎたら一部利益確定し、コアに戻す。
② コア部分は自動積立化する
つみたてNISA・iDeCoを活用すれば、放置でも長期成長が狙えます。
「ベースは自動、攻めは手動」が黄金比。
③ サテライトは「旬」ではなく「構造」で選ぶ
一時的なブームではなく、構造的成長が見込めるテーマに投資するのがコツ。
(例)AI、脱炭素、人口増加国、半導体、ヘルスケアなど。
6. 「目的別」コアサテライト戦略
資産形成をする上で重要なのが「目的」を持った資産計画を立てることです。
ここではコアサテライト戦略を目的別に見ていきます。
教育資金向け(10年以内)
- コア:国内債券・インデックス90%
- サテライト:国内高配当ETF10%
→ 短期リスクを抑えつつ、わずかな上積みを狙う。
老後資金向け(20〜30年スパン)
- コア:全世界株式80%
- サテライト:先進国リート・インフラETF20%
→ 長期でインフレ対応しながら、安定収益を積み上げる。
FIRE・資産倍増向け
- コア:S&P500+全世界株70%
- サテライト:AI・再エネ・新興国ETF30%
→ 成長テーマを積極的に取り入れ、資産拡大を最優先。
サテライトの魅力に惹かれがちですが、「コアがあってこそ攻められる」。
“安定×成長”のバランスを常に意識しましょう。
7. コアサテライト戦略のよくある質問(FAQ)
Q1. サテライトで失敗しないコツは?
→ 1テーマに偏らないこと。複数の成長分野に分散しましょう。
Q2. 比率は変えていいの?
→ OKです。人生のステージやリスク許容度に応じて調整しましょう。
Q3. iDeCoやNISAでも使える?
→ もちろん可能です。
・つみたてNISA=コア部分
・特定口座や新NISA成長投資枠=サテライト部分
という使い分けも一つの方法です。
8. まとめ:守りながら増やす、これからの時代の投資戦略

コアサテライト戦略は、「市場平均を取りながら、自分なりの攻めを加える」柔軟で理論的な投資法です。
- コアで安定を確保:市場平均を狙う安定部分(7〜9割)
- サテライトで成長を狙う:成長を狙う攻め部分(1〜3割)
- 定期的なリバランスで整える
- 目的・期間に応じて柔軟に設計する
という3ステップを守れば、長期的な資産形成の軸となります。
相場の上げ下げに一喜一憂することなく、
「仕組みで増やす」「構造で守る」それがコアサテライト戦略の真髄です。
投資は“勝つこと”よりも“続けること”が大切です。
コアサテライト戦略は、感情に振り回されずに長期で資産を増やすための「投資の羅針盤」。
今日からでも、自分のポートフォリオを“コアとサテライト”に分けて見直してみましょう。
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